もう説明するまでもないと思いますが、ドキュメントルートを指定します。 ここで指定したパスにHTMLドキュメント等を置いておきます。 基本的には、ここで指定したパスより上位の階層へはアクセスする事ができませんが、 SymbolicLink やalias を使用すれば、他の階層のディレクトリへアクセスさせる事も可能です。 DocumentRoot "/home/kororo/public_html" では、サーバルートディレクトリに対する設定を行っています。 これは、これより下の行で出てくる(ドキュメントルートディレクトリ) とは別のものなので区別するようにしてください。 デフォルトでは、シンボリックリンクのみ許可するようになっています。 特に設定を変更する必要はないでしょう。 Options FollowSymLinks AllowOverride None 2度目に出てくるでは、ドキュメントルートを指定します。 これは、上の行で出てきたDocumentRoot と同じディレクトリを指定しておきます。 なお、この内で指定する設定に関しては非常に重要なので Options FollowSymLinks AllowOverride All Order allow,deny Allow from all Multiviews を有効にしておくことで、曖昧なURLを指定した場合でも、 クライアントに対して最適な値を検索して返す事ができるようになります。 具体的に説明すると、仮にホームディレクトリ内にtest.php がある場合に、 http://linux.kororo.jp/test とブラウザに入力すると、 そのようなファイルがないため通常は「ページが表示されません」 というエラーが返されますが、Multiviewsが有効になっていると、 自動的にtest.* で始まる全てのファイルを検索し、結果としてtest.php をクライアントに返します。 ひとつ注意点としては、Options All を指定したとしても、 Multiviews は有効にはなりません。必ず、明示的に記述しておく必要があります。 Options Multiviews ユーザーにホームページスペースを提供する場合などに指定するのが、 UserDir ディレクティブです。デフォルトでは、public_html になっています。 この指定により、ユーザーのWebサイトのURL は、 http://linux.kororo.jp/~kororoという形式になり、 実際にコンテンツを置く場所は、/home/kororo/public_html になります。 UserDir public_html ユーザーディレクトリの詳細な設定は、すぐ下に記述されている、  中略 の間で指定します。 サンプルで用意されているものは、読み取り専用サイトの例を表しています。 必要に応じてコメントを削除し、サイトを提供するルールに従って変更してください。 ユーザー用のディレクトリを提供するには、 ユーザーのディレクトリである /home/kororo と初期ディレクトリの piblic_html の パーミッションを変更する必要があります。デフォルトの状態では、ホームディレクトリのパーミッションは、 700(rwx------)になっており、他のユーザーには実行権限が付与されていないので ホームページを閲覧することができません。 まず、ホームディレクトリのパーミッションを以下のようにして変更します。 $ chmod 711 /home/kororo 同様にして、public_html にも実行権限、参照権限を与えます。 デフォルトでは、public_html のディレクトリは存在しないので新規に作成します。 パーミッションが755 になっていなければ、chmod コマンドで 755 に変更してください。 $ mkdir /home/kororo/public_html $ chmod 755 /home/kororo/public_html $ ls -l /home/kororo 合計 4 drwxr-xr-x 2 kororo kororo 4096 12月 28 17:00 public_html この時、注意しておきたいのは、 public_html ディレクトリをroot として作成した場合は、 所有者がroot となっているので、ユーザーkororo はアップロードする事ができません。 必ず、以下のようにしてroot 権限でディレクトリの所有者を変更しておきましょう。 # chown kororo.kororo /home/kororo/public_html DirectoryIndex は、スラッシュ「/」で終わるURLを指定した際に、 デフォルトで表示するファイルを指定するもので、 一般的には、index.html や index.php などを指定しておきます。 例えば、http://linux.kororo.jp/ をブラウザで入力した場合、 ドキュメントルート最上層にindex.html が用意されていれば そのファイルが表示されます。 もしも、DirectoryIndex で指定したファイルが存在しない場合は、 サーバーは、404ステータスコードを返し、 ページが見つからない旨をクライアントに伝えます。 これは、トップページ限らず、 例えば、http://linux.kororo.jp/photo/ などを指定した場合にも、 index.html が用意されていればページが表示されるし、 用意されていなければ、404ステータスコード、 もしくは403ステータスコード(Forbidden)を返すようになります。 DirectoryIndex index.html index.php AccessFileName は、アクセス制御を行うためのファイルを指定します。 .htaccess はディレクトリごとのアクセス制御をかけるためのファイルのことで、 通常はドット「. 」で始まるファイル名を指定し、慣例的には.htaccess がよく使われています。 .htaccess の使い方はここでは詳しく説明しませんが、 このファイルをアクセス制限をかけたいディレクトリ内に置いておく事で そのディレクトリに対して認証が行われます。 そして、認証をパスしたものだけが、 そのディレクトリにアクセスできるようになります。 なお、デフォルトでは、.htaccess を使用した認証を行う事はできないようになっており、 有効にするには、AllowOverrideの値をAll もしくは、 AuthConfig に設定しておく必要があるので注意してください。 内では、ブラウザからは .ht で始まるファイル名は アクセスできないように設定しておきます。 .htaccess に誰でもブラウザからアクセスできたのでは、 その中身を見られてしまうことになるので、 このディレクティブは非常に重要な役割を果たしています。 AccessFileName .htaccess Order allow,deny Deny from all